大成堂のセルフケア
大成堂スパルタ塾!
大成堂中医針灸院代表の藤田勇です。
大成堂では来院されている方全てに宿題(セルフケア)を出します。
それも結構たくさん。
スパルタです!笑
ここでは特別に、大成堂がどんな宿題(セルフケア)を出しているか、どうして出すのか?その理由も含めて紹介していきたいと思います。
その前に、なぜ宿題(セルフケア)をたくさん出すかというお話をしていきます。
宿題(セルフケア)を出す理由
大成堂の施術の持続時間が大体1週間なので、週に1回の施術が最初は基本になります。
そこで次の施術までの間に、いかに「悪くしないか」が重要になってきます。
体が悪くなる仕組みでもお話ししましたが、
日常生活の中で、ストレスや疲労、睡眠不足、姿勢の問題、食習慣、心の在り方、性格、悩み、天候の変化といったいろいろなことが
あなたの体にダメージとして蓄積してきた結果が、今あなたが苦痛と感じている症状になります。
その生活習慣や考え方のクセが今までと同じままでは、良くするための施術をしても日常生活で後ろ向きに進んでしまいます。
川に逆らって上流に舟を漕いでいくようなもので、漕ぐのをやめたらまた下流に流されてしまいます。
だから、下流に流されないための大事なポイントが、日常生活を正していくことになるわけです。
その日常生活を正していくために、大成堂では宿題(セルフケア)を出すのです。
ここからは、具体的にどんな宿題(セルフケア)か紹介をしていきます。
①セルフ灸
大成堂では刺さない鍼による施術をおこなっていますが、使用したツボに印をつけてセルフ灸をするように指導をします。
そうすることで、大成堂の施術ほどの効果はもちろんないですが、毎日家庭で同じツボにケアをすることができて、週一回の施術単独よりも体を改善させていく力を強くできます。
正確な位置のツボにお灸ができるので、ネットや本でツボをみつけて自分なりにするお灸よりも効果的です。
せんねん灸という商品を知っていますか?
大成堂では、せんねん灸を使ってセルフ灸をしてもらっています。
以前、小学4年生の女の子が、せんねん灸を気に入って、毎日日課でセルフ灸をしていたという逸話があるぐらい、だれでも簡単にできるものです。
初回の施術の後に、せんねん灸の作法もお伝えしていますので、安心してセルフ灸をスタートできます。
②頭のてっぺんのツボ百会の指圧
両耳の一番高いところをまっすぐ頭の頂点に向けて上がっていったところと、正中線が交わるところに百会というツボがあります。
この百会を毎日気がついたら押してもらいます。
どうしてかというと、
頭には脳みそが入っていますね。
その脳みそと一緒に水:脳脊髄液が入っています。
パックの豆腐をイメージしてみてください。
あんな感じです。
この水:脳脊髄液はパックの豆腐と違って、首を通って、背骨の中を通って、骨盤まで流れています。
その流れがスムーズな状態が健康である要素の一つになります。
脳脊髄液には脳が日中活動して生まれたゴミを夜寝ている間に洗い流す働きがあるので、首の詰まりなどによって脳脊髄液の流れが悪くなることで、脳にゴミが溜まっていってしまいます。
アルツハイマーの原因と言われているアミロイドβというタンパク質も、脳脊髄液の流れが悪いと増えていってしまうという研究データもあるぐらいです。
この脳脊髄液の流れを促してくれるのが百会の指圧になります。
毎日気がついた時に押してもらうのですが、押すのにちょっとコツがあるので、治療の時に詳しく教えますね。
③軟体動物
無意識に体が緊張してしまっている人は、みなさんの想像以上に多いものです。
特に大成堂に来るような、自律神経やメンタルが強く関係している症状(ほとんどが心身症の範疇に入る)、
めまい、耳鳴りから突発性難聴、機能性ディスペプシア、眼瞼痙攣、パニック障害、起立性調節障害、上咽頭炎、更年期障害・生理痛・生理不順・・・
といった苦痛を抱えている人たちに共通しているのが、無意識に体に力が入りやすいということです。
施術中、体に力が入っているのがよくわかります。
「力をぬいて〜」と伝えてもぬけません。。。
無意識が緊張して体に力が入ってしまっているので、意識でぬこうと思っても難しいんです。
この無意識に力が入ってしまう状態を改善させるために出す宿題(セルフケア)が、軟体動物です。
軟体動物?となるかと思いますが、簡単に言えばタコとかイカとか、あとはクラゲなんかをイメージしてもらうというものです。
意識で無意識はコントロールできないので、イメージの力を借りて無意識を何とかしましょうというものなんです。
手始めに、軟体動物の動画を、目を閉じてもその映像が浮かんでくるぐらいしつこくみてもらい、その映像が自分の体に乗り移るようにイメージして力がぬけた状態を作っていくというものです。
④高田純次に学べ!
無意識に体が緊張している人も多ければ、心が緊張しやすい人も非常に多くいます。
五臓でもお話ししましたが、パニックや不安障害、不眠、起立性調節障害などメンタルが中心となる問題では五臓の中の心が問題の中心になります。
完璧主義、真面目、柔軟性がない(頭が硬い)、気にしい、自分を犠牲にする、なんでも自分のせいにしてしまう、繊細すぎる、何でもマイナスに考えがち・・・etc
そういった性格、思考回路を持っていると、それが心労となって心に大きな負荷がかかります。
施術で心を整えていっても、本来の思考回路のせいで心労が重なり乱れてしまう・・・そんな状況では効率が悪いわけです。
そこで重要になるのが「高田純次に学べ!」です。
知っていますよね?
高田純次さん。
日本一テキトー男と言われていますが、あんな感じになりましょうということです。
何事も重く受け止めすぎずテキトーに。
もっと良い加減にいい加減に。
何かあっても「ま、いっか」
「しょーがない!」
まずは、じゅん散歩(もしくはYouTubeでもOK)を見ることがその第一歩になります。
⑤諦める
④高田純次に学べ!につながってくるのですが、治りにくい人って共通してその症状にとらわれてしまっています。
どういうことかというと、例えば耳鳴りがあって苦痛に感じているとします。
その耳鳴りに対して、いつも「ああ、耳鳴りがなっていて、辛い辛い辛い辛い辛い・・・」とずっと耳鳴りのことばっかり考えて、とらわれてしまっている状態。
同じレベルの耳鳴りがなっていても、その耳鳴りを気にしない人もいます。そうすると苦痛度は天国と地獄ほど違ったものになってきます。
治りたい治りたい治りたい治りたい治りたい、と頭の中で反復していたら、それは自ら治るために遠回りをしてしまっていることになります。
そこで出す宿題(セルフケア)が「治ることを諦める」です。
「もう今のままでいいや」
「治らなくてもいいや」
と心の底から思えるようにお家でもその考えを思い出してもらいます。
一つ具体的な例を挙げましょう。
不眠の場合、眠れない、眠りたい、眠らなきゃと考えれば考えるほど眠れなくなります。
異性と同じで追えば追うほど逃げていくので、眠れなくてもいいよと心の中で余裕を見せるのが得策です。
何時から何時まで眠れたけど、そこから眠れなくて、などと時計をきにしているのは眠ることを追い求めているので、時間を気にしない、時間になったら布団に入って眠れなくても時計は見ずにそのまま横になっている。
朝早く目が覚めても、昨日何時に寝たから何時間しか眠れていないななどと時間を計算しない。
といったことをしてもらい、プラス施術で眠れる体に整えていくことが一番効果的になります。
もし今あなたも、何か苦痛や症状があっても、やるべきことはやって、あと気持ちの上では治らなくてもいいやと諦めましょう。
それが治るための一番の近道ですから。